翌日予約がダメな理由

「何回も通わないといけない治療でも、次の予約が翌日だったらすぐ終わるのに!」その気持ちも分かりますが、歯科治療というのは外科治療です。からだは毎日の治療に耐えられるでしょうか。「翌日に予約が取れない」という点について、理由はいくつかあります。まずもって、「治癒するまでに必要」という理由があります。歯を削る・神経を抜くなどの処置を行うと、翌日に痛みが生じたり、疼いてきたりする事があります。そんな時は数日待って落ち着いてからでないと、良い治療はできません。また、歯周病で歯茎が腫れた場合、抗生物質を飲んで腫れが引くのを待つ必要があります。歯の治療とはいえ、身体の一部ですから、治癒を待ってから治療を進めるというのは非常に大切です。続いて2つ目、「補綴物の完成待ち」という点です。削った歯に被せ物をする必要がある場合、補綴物つまりクラウンやブリッジなどが出来上がるまで待たなければなりません。院内に歯科技工士がいるのであれば翌日にでも完成する事もありますが、歯科技工所に外部委託するとなると、完成まで1~2週間はかかるものです。そして3つ目、「予約がいっぱい」。実を言うと、これが一番多いと言えるかもしれません。翌日に治療できる口腔内の状態であっても、予約が既にいっぱいで診れないというケースがあります。歯科医師1人が1日に担当できる患者さんは限られます。人気の歯科医院程、予約というのはすぐには取れないものです。中には「引っ越しをする」「海外に長期出張する」といった理由でどうしても治療を早く終わらせる必要があるかもしれません。その場合は、出来れば初診の段階で分かっているならば事情を伝えてしまうのが良いでしょう。相談すればスムーズに治療が進むかを一緒に考えてくれるのではないでしょうか。